3メガ銀行グループとも株価指標で見て、割安

 3社とも、5月18日時点でPER・PBRが低く、予想配当利回りが高く、株価指標から見て、きわめて割安な株価となっています。

3メガ銀行株の株価バリュエーション:2022年5月18日時点

コード 銘柄名 株価:円 配当利回り PER:倍 PBR:倍
8306 三菱UFJ FG 727.0 4.4% 9.2 0.53
8316 三井住友 FG 3,915.0 5.6% 7.2 0.44
8411 みずほFG 1,516.5 5.3% 7.1 0.42
出所:各社決算資料より楽天証券経済研究所が作成。配当利回りは2023年3月期1株当たり年間配当金(会社予想)を5月18日株価で割って算出。1株当たり配当金は、三菱UFJ28円、三井住友FG210円、みずほFG80円。PERは、5月18日株価を2023年3月期1株当たり利益(会社予想または会社目標)で割って算出

金利が下がる都度、売られてきた銀行株

 3メガ銀行とも、高水準の利益をあげてきたにもかかわらず、株価は長期にわたり低迷してきたため、株価指標で見て割安となっています。3社の株価が過去どう推移してきたかご覧ください。

日経平均および3メガ銀行株価の値動き比較:2007年1月~2022年5月(18日まで)

出所:2007年1月末の値を100として指数化、QUICKより作成

 日本の3メガ銀行株は2008年以降、金利低下とともに売られてきました。金利が低下している間は、日経平均を大幅に下回るパフォーマンスとなっていました。

 株式市場で「金利低下→銀行(金融業)の収益悪化」というイメージが定着しているので、金利が低下する都度、世界中で銀行株を始めとして金融株が売り込まれました。

日米の長期金利(10年国債利回り)推移:2007年1月~2022年5月(18日)

出所:QUICKより作成

 3メガ銀行は、まず日本の長期金利が低下する過程で、売られました。さらに、ドルの長期金利低下を嫌気して売られました。

 ところが、2021年以降、ドルの長期金利が上昇し始めると、世界的に金融株が上昇し、日本の3メガ銀行株も上昇しました。世界の株式投資家は、今でも相変わらず、日本の3メガ銀行株を、金利連動株として扱っています。