学習塾編

 中学生・高校生がメインの顧客で、大学生になるとアルバイト先にもなるのが学習塾。「東進ハイスクール」や「四谷大塚」を傘下に持つナガセ(9733)や「明光義塾」の明光ネットワークジャパン(4668)、「TOMAS」のリソー教育(4714)など多くの学習塾運営会社が上場しています。

「どの塾の評判がいいか」「どの塾にたくさんの生徒が集まっているか」。そういった情報は、塾に通っていた人なら「顧客(=生徒)」として実感しており、きっとプロの投資家よりも詳しいはず。

 身近でどんどん生徒数や教室の数を伸ばしている塾を見つけることができれば、有望な投資先になるでしょう。

 学習塾企業の魅力は、設備投資などにそれほど資金が必要でないこともあり、借金が少なく財務力の高い会社が多く、株主になると高額な株主配当がもらえることです。

「(1株あたりの配当金÷株価)×100(%)」で計算した「配当利回り」が4%を超えるような高配当株がたくさんあります。

 日本は空前の低金利が続き、銀行の定期預金にお金を預けても1年で0.002%しか金利が付きません。配当利回り4%はその2,000倍に相当。 

 学習塾関連株など、業績も安定して、財務面でも優良な企業からの定期的な配当収入に期待できるのも株式投資の大きなメリットです。

 今回ご紹介している企業の中では必要資金が少ない銘柄ですので、株式投資の登竜門として買ってみるのもいいかもしれません。

学習塾運営企業一例

会社名(銘柄コード) 株価 いくらから買える?(100株) 企業情報
リソー教育 (4714) 367円 3万6,700円 個別指導受験塾「TOMAS」を運営するほか、幼児教育や英会話にも進出。業績好調で無借金経営、財務力も抜群。配当利回りは4.3%超。
東京個別指導学院 (4745) 581円 5万8,100円 業界最大手のベネッセホールディングス傘下で「東京個別指導学院」を運営。配当利回りは4.4%超。2月末株主に対して魚沼産コシヒカリ1kgなどのカタログギフト優待も贈呈される。
株価は5月10日時点


10代、20代のセンスで投資を意識しよう!

 消費活動も旺盛な若者は、多くの企業にとって大切な「お客さま」です。

 日本でも海外でも若者から熱烈な支持を受けている企業は業績も右肩上がりで株価も長期的に上昇していることが多いもの。

 だからこそ、自分のセンスに忠実に、「欲しいもの」「あこがれるもの」「自分の周りで売れているもの」を提供している上場企業を意識しましょう。

 今回ご紹介した銘柄は、身近な有名企業ではあるものの、投資するのに必要な金額は小さくありませんので、ハードルは高いはずです。

 しかし実際に投資はしなくても、日常的に身近な企業を投資の視点から見ることによって学べる事は多いはず。将来の資産形成に役立つだけでなく、経済やビジネスに対する関心も高くなります。きっと、あなたの人生をより豊かで実り多いものにしてくれるはず。

 まずは、自分にとって身近な企業から株式投資を学んでみるのはいかがでしょう。