今週の予想

今週は、2万7,000円をはさんだ上下500円ぐらいの動きか

 ゴールデンウイーク中は、米国市場の乱高下を受け、週末6日(金)の前場は軟調だったものの、後場には上昇に転じました。世界景気の先行き不透明さの中で日本株式は一定の底堅さをみせています。

 今週は、インフレに関して、11日発表の米4月CPI(消費者物価指数)が目先の焦点となります。パウエル議長は、個人消費の物価指数を示すコアCPIについて、ピークに達したいくつかの証拠があると楽観的見方を示しています。

 日本では、11日にトヨタの決算が控えており、半導体不足、原材料高の悪影響が想定されていますが、半面で今期、通期の収益予想への期待値は高くなっています。

 トヨタの決算や米国の4月CPIの鈍化期待を手掛かりに2万7,000円台の値固めに入るという見方もありますが、一方で9日のロシアの戦勝記念日を迎えてのプーチン政権の動きは見極めにくく再び波乱相場のリスクも意識されます。

 日米のチャートをみると、米国株式は、まだ底値を確認しておらず、米国株に連動する日本株の上昇も当面はおあずけとなります。

 日経平均は昨年9月の高値3万795円からの調整が続いており、高値から6カ月後の3月9日の安値2万4,681円から戻りに転じましたが、200日線や52週線の位置する厚いフシ目をぬけず、3月25日の2万8,338円でアタマを打ち軟調な推移が続いています。

好転信号が灯るのは「3月高値2万8,338円突破」となります。今週のレンジは2万6,500~2万7,500円となります。