答えなければならない重要な問い
金(ゴールド)相場は「ドル高」でも上昇、原油相場は「OPEC増産」でも上昇。価格動向を説明するのが比較的簡単だった「過去の常識」では、考えられない事態と言えるでしょう。ここで以下の問いを立てます。
なぜ、ドル高なのに金(ゴールド)相場が上昇しているのか?
ウクライナ危機勃発後、ドルが大きく上昇しているが、金(ゴールド)も上昇している。
ドルと金(ゴールド)が逆相関の関係であれば、金(ゴールド)相場は下落するのではないか?
なぜ、OPECが増産をしているのに原油相場が上昇しているのか?
昨年5月以降、OPECプラスは毎月、原油生産量を増やしている。
OPECが増産をすれば世界の需給はダブつき、原油相場は下落するのではないか?
上記の素朴な問いへの答えは、なかなか報じられません。とはいえ、放置してよい問いではありません。この問いへの回答を導き出すため、コモディティ市場に根深く存在する「過去の常識」と「現在の常識」の論争に着目します。