今回のFOMCで打ち出された方針の評価は?

 さて、今回打ち出された方針をどう評価する? ということですが、「場合によっては数次の0.50%の政策金利の引き上げもありうる」、また「毎月950億ドルのQTを行う」というメッセージは、かなり大胆だと思います。いずれも過去に前例のない、きついペースです。

 市場参加者が身構えていた通り厳しい方針が打ち出されたことでこの材料はいったん織り込み済み、市場はここから出直ることを試みると思います。その意味では目先の相場の方向性のバイアスは上だと思います。

 しかし5月と6月のFOMCで相次いで0.50%の利上げが実施されるのであればこれは近年では例のない急激な利上げであり、そのプレッシャーに市場が耐えられないリスクもいまだ残っている気がします。

 つまり今年は「セル・イン・メイ(Sell in May)」で5月の声を聞いたらいったんポジションを軽くした方が得策かもしれないということです。