「売上・営業利益の伸び率」に「株主配当」を加味!

 では、いったいどんな成長企業が株主優待も実施しているのでしょう?

 検索の条件は成長性を重視するとともに、株主配当金を少しでも払っていると優待を実施している可能性も高いという観点から、以下のように設定しました。

(1)今期の予想配当利回りが1%以上
(2)過去5年増収比率(予)が10%以上
(3)過去3年の平均売上高成長率が10%以上

 成長株というと、毎年20%増収20%増益を続けているような会社をいいます。

 ただ、さすがにそこまで急成長している企業で株主優待制度を実施しているのは珍しいので、ハードルを毎年10%増収10%増益に下げました。

 その結果、スーパースクリーナー上に浮上した銘柄は全部で90銘柄。

出所:楽天証券スーパースクリーナー(2022年3月11日(金)の終値をもとに作成)

 どれも、ここ1、2年の株価上昇率ランキングで何度か見かけたことのある人気株ばかり。高い成長性のおかげで、昨年秋までは株価の上昇が続いている銘柄が大半でした。

金融引き締め&ウクライナ危機で優待成長株も急落!

 しかし、2021年後半からインフレ(物価上昇)を抑えるため、世界各国の中央銀行が金融引き締め策へ転換すると、株価が割高な成長株は真っ先に売られることに。

 2022年以降も株価の変調は続き、2月以降のウクライナ危機がとどめを刺すことになりました。そのため、2022年に入って株価が急落してしまった銘柄が多いのも、優待成長株の現在の特徴といえます。

 そんな優待成長株を、過去5年増収比率の高い順でランキングしました!

 悩ましかったのは、自社オンラインサービスの利用料や自社開発のゲーム購入代金の割引などが優待内容の企業。

 こういったサービスは同じ優待といっても、使わない人にはあまり意味がないので、今回は除外しました。

 その結果、5社中4社はクオカード優待になりました。

出所:楽天証券スーパースクリーナー(2022年3月11日(金)の終値をもとに作成)