「詳細検索項目」の選び方次第で有望株の発掘が可能! 

 それでは、まず有望株の候補を、スーパースクリーナーを使って、絞り込んでいきましょう。

 下の画面に表示された指標が、スーパースクリーナーで絞り込み条件に使える「財務指標」、証券会社の複数のアナリストたちの業績予想の平均値「コンセンサス情報」の項目です。

 複数の指標を組み合わせて銘柄を絞り込み、「こんなタイプの優待株を探したい」という自分の要望にあった銘柄を検索していきます。

 といっても「どの条件を選んでいいかわからない」という方が大半のはず。

 そこで、今回は「株価の割安さ」を基準に銘柄を絞り込む1つの手順を紹介します。

 投資の基本は「株を安く買って高く売る」こと。業績自体は堅調にもかかわらず、それに比べて株価が非常に割安な銘柄なら、それ以上、下落するリスクは少なくなります。

 逆にちょっとした業績や投資家の物色動向の変化で、株価が上昇に転じる可能性も高くなります。

PER10倍以下、PBR1倍以下、利益成長0%以上で割安株検索

 株価の割安さを測る“ものさし”として、スーパースクリーナーの条件検索から、次の3つの項目を選んで数値設定しました。

(1)コンセンサス情報の「PER(株価収益率)(予)」が10倍以下
(2)財務の「PBR(株価純資産倍率)」が1倍以下
(3)コンセンサス情報の「過去5年増収比率(予)」が0%以上

 PERやPBRは株価の割安度を測る指標として有名です。

「今期の1株利益予想の何倍まで株価が買われているか」を示した指標が、(1)の「PER(予)」になります。東証1部全銘柄の2022年3月11日現在の平均PER(予)は13.34倍。

 そこで「PER(予)」を10倍以下に設定して、今期の1株利益予想に比べて株価が割安な銘柄を絞り込みました。

「その企業が保有する純資産(その会社自身が持っている財産)に対して、株価が何倍まで買われているか」を示した指標が、(2)の「PBR」です。

 PBRが1倍以下というのは、理論上、会社を解散して純資産を売り払うと、今の株価以上の値段になることを意味します。

「PBR1倍以下」は株価の割安度を測る基準としては非常にポピュラーです。

 上記の(1)PER(予)と(2)PBRで、株価が割安な銘柄を絞り込めます。

 しかし、いかに株価が割安でも、毎年の売上や利益が減少しているような、“ジリ貧”の企業だと、今後もさらに株価が下落してしまうリスクがあります。

 そこで、(3)の「過去5年増収比率(予)が0%以上」という条件も加えました。

「5年増収比率(予)」は、過去4年間+今期で、営業利益が増収となった比率を表しています。つまり、「5年増収比率(予)が0%以上」というのは、ここ5年間の利益が5年前と比べてマイナスに落ち込んでいない企業を選ぶスクリーニング条件になります。

 この条件を加えることで、ここ5年間、利益が右肩下がりで減っているような企業を排除できます。

 スクリーニングで検索された企業の数は全部で196社になりました。

出所:楽天証券スーパースクリーナー(2022年3月11日(金)の終値をもとに作成)