インフレ・金利上昇が続く間はバリュー株優位が続くと予想

 2021年以降、バリュー株優位が続いています。そのことが、以下TOPIXバリュー指数、TOPIXグ ロース指数の動きを見るとわかります。

TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の日次推移:2020年12月30日~2022年2月21日

出所:QUICKより作成。2020年12月30日の値を100として指数化

 景気敏感バリュー株とは、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低く、配当利回りが高い、景気敏感株のことです。金融株・資源関連株・製造業に、景気敏感バリュー株が多数あります。そのバリュー株が2021年以降、好調です。世界景気回復にともなう米金利上昇で金融株が買われ、原油価格上昇で資源関連株が買われ、製造業の景況改善が自動車・鉄鋼・化学株などに追い風となっています。

 一方、グロース株には、コロナ禍でも業績好調だったIT・ネット関連株やバイオ関連株が含まれます。2016~2020年まので5年間、グロース株好調・バリュー株不振が続き、グロース株はやや割高、バリュー株がかなり割安となったため、2021年以降、グロース株を売ってバリュー株を買う流れが出ていましたが、その流れが2022年に加速しています。それが、以下のグラフから分かります。

TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数の次推移:2009年末~2022年2月(21日)

出所:QUICKデータより作成。2009年末の値を100として指数化