適切な買いタイミングを逸したときの筆者の対応実例

 筆者は、自分自身で適切な買いタイミングとして「25日移動平均線を超えた直後で、かつ25日移動平均線からのかい離率がまだ大きくないとき」と決めています。

 ところが、1月5日の終値をみると、筆者が投資候補としてリストアップしていた割安株・景気敏感株の多くはすでに25日移動平均線からのかい離率が大きくなっていました。

 そこで筆者は次のような対応を取りました。

  • 25日移動平均線からのかい離率がすでにかなり大きくなっているものは買いを見送る
  • 25日移動平均線からのかい離率がやや大きくなっていて、通常では買わないようなものについてはリスク承知で買う
  • 25日移動平均線からのかい離率がまだ大きくないものは通常のルール通り買う

筆者が考える具体的な対応方法は?

 筆者は、「変化の兆候に気づかず上昇に乗り遅れた!」となった場合、取りうる対応方法は以下の3つだと思っています。

(1)思い切って飛び乗る

 もしマーケットに生じている変化が長期間続くとすれば、時間がたてばたつほど買い時を逸してしまうことになります。そこで、多少のリスクを覚悟で上昇途中の銘柄に思い切って飛び乗ります。

 ただし高値掴みの危険もありますから損切り価格はあらかじめしっかり設定しておき、損失の拡大を防ぐ必要があります。

(2)押し目(短期的な株価の下落)を待つ

 得てして株価が調整する局面が来ることは多いものです。そこで、押し目(短期的な株価の下落)が生じて移動平均線からのかい離が小さくなるのを待って買います。もし押し目が来なかった場合は買いを見送ります。

(3)まだ大きく上昇していない出遅れ銘柄を買う

 例えば同じ業種の銘柄のうち、すでに大きく上昇している銘柄もある一方、まだあまり上昇していない出遅れ銘柄もあることが多いです。

 そこで、まだ移動平均線からのかい離も小さい出遅れ銘柄を買います。出遅れ銘柄は大きく上昇しないケースも多々ありますが、高値掴みをして大きな損失を被るリスクは抑えることができます。

 筆者はこの(1)~(3)を組み合わせて対応しています。ただし、上で説明した通り、(1)を使う場合は、あまりにも25日移動平均線からのかい離率が大きいものは避けます。

 1月6日は、日経平均株価が大きく下落したこともあり、結果として(2)の要件も多少満たしたタイミングで買うことができました。