DokGen流「ほっとけ投資」とは?

 2021年に話題となった『どん底サラリーマンが株式投資で2億円・いま息子に教えたいお金と投資の話』(ダイヤモンド社刊)の著者、DokGen(ドクゲン) さんインタビューの中編。今回は、一時は2億3,500万円まで資産を増やしながら、なぜ3分の1に減らしてしまったのか、そこからどのように復活を遂げたのか、お聞きしました。

≫DokGenさんインタビュー前編
≫DokGenさんインタビュー中編
≫DokGenさんインタビュー後編

資産3分の2を失ったライブドア・ショック

──前編で、4年間の倹約生活で貯めた1,000万円を1年ほどで2億3,500万円に増やしたところまでお伺いしました。でもすぐに8,000万円まで減らしたと。何があったのでしょう。

DokGenさん 2005年の暮れのことですが、保有株の評価額が2億3,500万円を突破しました。あまり無粋なことはしたくないので、この事実は元妻には伝えませんでした。そして妻を見返してやった思いで、気持ちよく2006年の新年を迎えました。

 ところが、忘れもしない2006年1月16日、旧ライブドア本社と堀江貴文社長の自宅に東京地検特捜部による家宅捜査が入ったんです。

──ライブドア・ショックですね。

DokGenさん その翌日にはライブドア関連銘柄に売り注文が殺到。これがきっかけで市場は大混乱に陥り、保有していた銘柄も暴落の一途をたどりました。

 そんなことが起こるなんて想像さえしていなかった…。資産はほぼすべて株に注ぎ込んでいたし、信用取引でレバレッジもかけていましたし。もう生きた心地がしませんでした。

 しかも私は、時価総額の小さい小型株ばかり保有していました。そういう銘柄は相場がパニックを起こして全面安になると、投資家のほとんどが売りに走るため、買い手がつかないんです。連日のストップ安で、ただ株価が下がるのを眺めているしかありませんでした。

──でも8,000万円はなんとか残ったのですね。

DokGenさん それがせめてもの救いでした。考えてみれば元手は1,000万円なので、8倍になったわけです。最後にやらかしてしまったけれど、自分にしては上出来だと思うことにしたんです。それでもう一度、ゼロからやり直すことにしました。

──ちなみに目標の1億円に到達したとき、売ろうとは思わなかったんですか?

DokGenさん 前編でお話ししたように毎日すごい勢いで資産が増えていたので、いくら目標を達成したとはいえ、売る気にはなれなかったですね。経験のある人ならわかると思いますが、まだまだ上がると思うものなんです。

 2005年末に2億3,500万円に達したときも、売ることはまったく考えませんでした。それどころか、あのころはひょっとして5億円までいくかも、なんて考えていました。今思うと、身の程知らずですが(笑)。