プロの目線に立って「割安成長株」を考えてみよう

 前回のコラムでは、割安成長株についてお話ししました。ただ、実際には割安成長株に投資したつもりが、株価下落の憂き目にあってしまうというケースも多々生じます。

 そこで今回は、割安成長株へ投資するに際しての注意点をお話ししたいと思います。

 筆者がよく個人投資家の皆さんへお伝えしていることの一つとして、「プロの目線に立って考えてみよう」というものがあります。

 例えば、業績絶好調、来期も増収増益予想、でもPER(株価収益率)は10倍を切り、配当利回りも5%超えという銘柄があったとします。

 投資の教科書的にいえば、「メチャクチャ割安な株」です。でも、それをうのみにしてしまっては株式投資で成功できません。

 筆者はこのような銘柄を見つけた場合、即座に「割安だ!」と飛びついて買うことはしません。逆に「なぜこんな割安な状態で放置されているの?」と考えてしまいます。

 もし本当にメチャクチャ割安だったら、外国人投資家や機関投資家といったプロ投資家が見過ごすはずがないのです。ということは、この割安に見える銘柄は、割安と思っているのは個人投資家だけで、実際は割安ではない可能性が高いのです。