2022年も相場は好調?ただし、不安材料も多い

 では、2022年はどのような年になるのでしょうか。2021年に3万円を突破した日経平均はさらに上昇するのか、それとも一転、下落トレンドに入るのか。

 5人に予想を伺ったところ、5人とも2021年の好調が継続するという回答でした。ようこりんさんは、一時的に日経平均は3万2,000円を超えると予想、かぶ1000さんは「政府の経済政策や企業の業績次第」と断わりつつも、3万5,000円に到達する可能性があるといいます。

 とはいえ、懸念材料もあります。エルさんは2021年に社会を騒がせた新型コロナウイルスやインフレ、半導体不足、サプライチェーン混乱、中国不動産などの問題は、2022年に持ち越されるだろうと見ています。ようこりんさんも、中国経済の不安、新型コロナの再拡大、米国経済の減速、量的緩和の縮小という4つの不安要素を指摘します。また、かぶ1000さんは、「原料高、原油高、人件費高とコスト増が企業業績を圧迫する可能性がある」と分析します。

 一方、米国市場については意見が分かれました。たりたり社長さんは、11月に発表された各社の決算内容がよかったことから、2022年も全体的な好調が続くと予想します。

 それに対して、かぶ1000さんは「指標面で見てもかなり過熱感があり、さらなる上昇の余地は小さい」と予想。エルさんも「さすがの米国株も今年はダメかと思わせる局面がやってくるかもしれない」、「相対的に見ると、米国株よりも日本株のほうがパフォーマンスがよい1年になる」といいます。日本株に投資するか、米国株に投資するか、難しい判断になりそうです。

 なお、5人に取材した後、新型コロナをめぐって新たな動きがありました。南アフリカ共和国で見つかった変異株「オミクロン」が流行の兆しを見せています。この新しい変異株が世界中にまん延するか、それとも深刻な被害となる前に収束するか。それによって世界経済の動向は大きく変わってきそうです。