サンタクロース・ラリーに期待する米国の個人投資家

 トレーダーズアルマナックのジェフリー・ハーシュによると、サンタクロース・ラリーは1972年に彼の父親エール・ハーシュが定義したもので、「1年の最後の5取引日と新年の最初の2取引日」を指す。

 この短い期間のラリーは、通常、S&P500種指数で+1.3%程度の利益をもたらしている。サンタクロース・ラリーは年の最初のシーズナル指標である。サンタクロース・ラリーがなかった年は、弱気相場になり、年の後半に株価が大きく下落したりする傾向がある。

過去21年間の米国株市場の12月パフォーマンス(2000~2020)

出所:トレーダーズアルマナック(パンローリング)

 今週、NYダウ(ダウ工業株30種平均)は強気のアイランド・リバーサル(Bullish Island Reversal)という強気パターンが出現した。12月の下げ相場を全部買ったといわれる個人投資家の動向に注目が集まっている。

 ここにきて、オミクロン相場も懸念が和らぎ、S&P500種指数は3日間での上昇率が今年最大となった。

NYダウ(日足)と強気のアイランド・リバーサルの出現

出所:石原順

NYダウCFD(日足)

(赤↑=買いシグナル・黄↓=売りシグナル)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

S&P500CFD(日足)

(赤↑=買いシグナル・黄↓=売りシグナル)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

ナスダック100CFD(日足)

(赤↑=買いシグナル・黄↓=売りシグナル)
出所:楽天MT4・石原順インディケーター

 今年の感謝祭トレードはオミクロン騒動とパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)のインフレファイト転換で例年の感謝祭の典型的な強さは発揮されなかったが、今、最後の年末ラリーであるサンタクロース・ラリーが注目されている。