ロボアドバイザーはどんな人がどんな時に使うもの?

 資産を分散したいけれど、自分で分散投資をするのも、自分に合ったバランスファンドを選ぶのも難しそうだなと感じた方は、分散投資を諦めるべきなのでしょうか。

 そんな方には「(3)ロボアドバイザーサービスを利用する」方法を検討してもいいでしょう。

(3)ロボアドバイザーサービスを利用するメリット・デメリット

メリットは?

 なんといっても、自分に最適な組み合わせをおまかせできることがメリットです。

 ロボアドバイザーとは、個人の考えや属性に基づいて自動で投資に関する診断やポートフォリオの提案をしてくれるサービスで、実際の売買やメンテナンスまですべてお任せできるものもあります。

 ロボアドバイザーを使うと、これまでお伝えしてきた、資産配分や商品選びが難しいといった問題を解決することができます。

デメリットは?

 ロボアドバイザーといっても大きく分けて二つのタイプがあり、一つは診断やアドバイス機能のみを提供するタイプ(ここでは「セミオーダータイプ」と呼びます)、もう一つは投資を一任して売買まですべておまかせするタイプ(ここでは「オーダーメードタイプ」と呼びます)があります。

 投資を一任して売買まですべておまかせするオーダーメードタイプの場合、一般的な投資信託に比べ、コストが高くなるというデメリットがあります。

セミオーダータイプとは?

 セミオーダータイプは、どの投資信託をどの程度買えばよいのかといった診断やアドバイスを提供し、そのあとはご自身でファンドを購入する必要があります。

 実際の行動としては、診断やアドバイスをもとに「自分で投資信託を購入する」ということになるため、通常の投資信託と同じく一般NISAやつみたてNISAを使えるものが多いことが特徴です。

オーダーメードタイプとは?

 オーダーメードタイプは、投資一任契約を締結することにより、自分に合った資産配分通りに売買までおまかせでき、いわゆる「ファンドラップ」などのサービスが該当します。ファンドラップとは、投資一任契約に基づき、投資家に代わって金融機関が専用投資信託の売買や管理を行う資産運用サービスです。

 こちらは、売買をおまかせするため、NISAなどは使えない場合が多く、また一般的にセミオーダータイプよりもコストは高くなりますが、代わりにより個人の希望に即した機能やサービスを付加できるなど、オーダーメードの資産運用が可能となります。

出所:筆者作成

 資産を分散する方法を3つご紹介しました。では改めておすすめのタイプをまとめてみましょう。

分散投資の方法 タイプ
(1)自分で複数商品を購入して分散する 組み合わせたい商品が決まっている人。自分で組み合わせの比率を考えたい人
(2)バランスファンドを購入する  一つの商品で分散したいが、どの程度のリスク水準で運用するかは自分で考えたい人
(3)ロボアドバイザーサービスを利用する ・セミオーダータイプ
自分がどの程度のリスクがとれるのか診断し、NISAなどを活用し手軽に分散を始めたい
・オーダーメードタイプ
自分がどの程度のリスクがとれるのか診断し、売買まですべておまかせしたい

 リスクの分散を検討している方は、上記を参考に、それぞれに合った方法で資産の分散を始めてみましょう!

資産形成の疑問まるごと解決!その4:つみたてNISAから、投資をどう広げたらいいですか?

資産形成の疑問まるごと解決!
≫その1:S&P500、NYダウ…米国株インデックス投資は本当に安心ですか
≫その2:iDeCoとつみたてNISAを始めたい、中身は何がいい?
≫その3:「おまかせ運用」本当にいいの?デメリットは?
≫その4:つみたてNISAから、投資をどう広げたらいいですか?
≫その5:50~60代ではじめる資産形成、まとまった資金の運用を失敗したくない!
≫その6インデックス?アクティブ?ETF?個別株?結局どれがいい?