今週の指標:NYダウ(ダウ工業株30種平均)

 南アフリカで発見された変異株、オミクロン型は、デルタ株よりも感染力が強く、ワクチンの効力も限定的と報じられていますが、実態は明確にされたわけではありません。

 バイデン米大統領がパウエル議長を再任したことで、FRB(米連邦準備制度理事会)を巡る人事の不透明感はなくなり、年末に向けて上昇しやすい環境になりました。

 年末商戦は今のところ出だしは好調で、小売企業の決算も好調な結果となっているものの、サプライチェーンの混乱によりコストの上昇で利益を圧迫されています。

 小売りは先週の「ブラックフライデー」に続き、29日の「サイバーマンデー」が「ブラックフライデー」を上回る売り上げが続いており注目です。

 チャートではNYダウが3万4,000ドルを切ると調整が長引くことになります。

先週の動き

 先週の予測では、25日(木)は感謝祭で米国市場が休日となり、翌日は短縮営業で正味の営業日数は月、火、水の3日間となるため、大きな動きは出にくいとしました。

 その一方で、欧州の一部で新型コロナの感染再拡大でロックダウンが実施されるなど、株式市場にとってはマイナスとしました。

 こういう動きの中で、26日(金)に南アフリカで新型コロナの変異株が発見され、警戒感が広がって世界的株価暴落となり、NYダウは一時1,054ドルまで下げ、終値は▲905ドルとなりました。

 ナスダック、S&P500種指数ともに2%以上の下落となり、これをきっかけに米国株式が調整入りとなる可能性が出てきました。