異次元の領域に踏み込む日銀の金融緩和
2013年3月に日本銀行に黒田総裁が就任して以降、物価上昇目標として2%を掲げ、より大規模な金融緩和が行われてきました。
金融緩和においては政策金利の引き下げだけではなく、異次元の領域に踏み込んでいて、日本国債や社債、株式のETF(上場投資信託)などを直接買い入れたり、金融機関に対する融資を増やしたりして、市中に出回るお金の量を増やす手法を取っています。
現在においても大規模な金融緩和を続ける姿勢を日銀は継続していますが、実際のところ、数字を見ると既にテーパリング(量的緩和の縮小)が始まっている状況が見て取れます。その現状について、見ていきたいと思います。
日銀は市中に出回るお金の量を増やす異次元の金融緩和として、次のことを行っています。
(1)日本国債の買い入れ
(2)コマーシャルペーパーおよび社債などの買い入れ
(3)株、ETF、J-REIT(ジェイ・リート:国内の上場不動産投資信託)の買い入れ
(4)金融機関への貸付金
1つ1つ見ていきましょう。