今日のレンジ予測

[本日のドル/円]

上値メドは114.90

下値メドは112.75

南ア政治が不安定に。ラマポーザ大統領の与党ANCの支持率が25年ぶりに50%下回る 

 4日(木曜)のドル/円は114円を挟んで「横ばい」。高値114.28円、安値113.50円、値幅0.77円。 

 この日は113.96円からスタート。東京時間は緩やかな上昇が続き、夕方にはFOMC(米連邦公開市場委員会)後の高値を更新して114.28円まで上値を伸ばしました。しかし欧州時間になると失速して114円を下抜けすると113.50円まで円高。終値は113.75円(前日比▲0.26円)

 ドル/円下落は、米長期金利が低下したことに加え、ポンド/円が主導したクロス円の下落に連れたことが理由。短期サポートゾーンの113.20-40円はしっかりしていますが、114.50円より上も重い。新たなドル材料を求めるマーケットは今夜の米雇用統計に期待をかけています。

 この日政策会合を開いたBOE(イングランド銀行)は、政策金利を現行の0.10%に据え置きました。ベイリーBOE総裁が英国のインフレに対する懸念をたびたび口にしていたにもかかわらず、利上げを見送ったことでマーケットの失望感も大きくポンドは下落。

 FOMCは今回11月の会合で、緩和縮小の実施を正式に発表しました。FRB(米連邦準備制度理事会)は債券購入額を月間ペースで米国債を100億ドル、住宅ローン担保証券を50億ドル削減することを決定。それ自体はタカ派的といえますが、米国のインフレ状況を考えるとむしろハト派だったというのがマーケットの評価。カナダ銀行やRBNZ(NZ準備銀行)のように、インフレ上昇を抑制するために利上げすることは現在のところはなく、あくまでもAIF(平均物価目標)の枠組みに基づく政策運営の継続だったからです。

 ドル/円が114円の「中立」ゾーン。FOMCで一段ドルを買い進めることはできないというのがFX市場の反応。しかし、今夜の雇用統計、そして来週のCPI(消費者物価指数)の結果次第によっては、FRBが早ければ12月にも考えをタカ派寄りに修正する必要がある。その認識が広がれば年末にかけてドル買いが再開する期待がでてきます。

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成
出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

主要指標 終値

出所:楽天証券作成