エネルギー価格上昇が新たな火種になる恐れも
「資源(エネルギー)」も経済安全保障上のポイントとなりそうです。原油・天然ガス・石炭などの価格がコロナ後の経済活動再開によって急上昇しています。
中国にとっても資源調達は、対米関係が悪化するなかで、大きな課題となっています。
中国の原油と石油製品を合計した純輸入量(輸入量から輸出量を引いたもの)は世界トップです。中国が大規模な石油輸入国である認識は薄いかもしれませんが、輸入規模は米国の9倍(米国は世界一の産油国でもある)、日本の3倍強と膨大です。
原油輸入先はサウジアラビア、ロシア、イラクが上位を占めていますが、バイデン米政権がイラン核合意をめぐる協議で、イランへの経済制裁を緩和する構えを見せていることを逆手にとり、イラン産原油の輸入も拡大する見込みです。
このことが経済安全保障上の緊張を生み出す可能性は無視できません。緊張が起こると大概、価格上昇につながるため、資源価格はまだ上昇途上にあると見るのが適当かもしれません。
東京市場の資源に関する中心銘柄は、原油・天然ガス開発生産国内最大手の「INPEX(1605・東証1部)」ですが(INPEXもほぼ10万円で投資可能な銘柄)、資源に関連する銘柄のなかから10万円で投資可能な銘柄は他にもあります。
10万円で投資可能な資源関連銘柄
株価データは2021年10月20日終値ベース。
住石ホールディングス(1514・東証1部)
豪州からの輸入石炭が主力。人工ダイヤ、採石なども手掛けています。

・1年日足チャート

青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
日本コークス工業(3315・東証1部)
鉄鋼高炉内で使用するコークス(石炭製品)製造の大手企業です。

・1年日足チャート

青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
千代田化工建設(6366・東証2部)
石油、天然ガスのプラントエンジニアリング国内第2位企業です。

・1年日足チャート

青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
東洋エンジニアリング(6330・東証1部)
石油・天然ガス系のプラントエンジニアリング大手、国内第3位企業です。

・1年日足チャート

青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)
ENEOSホールディングス(5020・東証1部)
国内シェア5割を誇る石油元売り首位企業です。

・1年日足チャート

青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)