米国高配当株4:サザン・コッパー(SCCO)

 銅、モリブデン、亜鉛、鉛、石炭、銀を生産する世界最大級の総合銅生産会社です。

 サザン・コッパーは業界でもトップクラスの銅鉱石埋蔵量を保有しており、主にペルー、メキシコ、チリといった南米で探鉱活動を行っています。

 時価総額は512億ドルで、日本円で約5兆8,300億円となっています。

事業の注目ポイント

 事業の中心はメキシコ露天掘り事業(Mexican Open-pit)で、続いてペルーでの操業(Peruvian Operations)、メキシコ国際金属鉱業事業(Mexican IMMSA Unit)となります。

出所:決算データより筆者作成

 メキシコ露天掘り事業では、露天掘りと呼ばれる、坑道を掘らずに地表から渦を巻くように地下めがけて掘っていく採掘手法を用いてメキシコで事業を展開しており、ペルーでの操業では同様の露天掘りなどを用いて、事業展開しています。

競合他社

 競合他社として、銅、金とモリブデンの可採・推定埋蔵量を有し、地理的資産および銅生産業者を通じて運営する採鉱会社であるフリーポート・マクモラン(FCX)、鉱物資源産業を行うルクセンブルクを拠点とする会社であるネクサ・リソーシズ(NEXA)などがあります。

株式の注目ポイント

 株価は昨年の高値まで戻っていませんが、直近5四半期連続で増配しています。

 サザン・コッパーが銅の市場価格との連動性が高いこともあり、今年5月以降銅価格が下落していることが、株価が昨年の高値まで回復していない理由の一つのようです。

 しかし、太陽光発電や風力発電など、電気配線に依存する再生可能エネルギーのソリューションが増えていることから、銅の需要が今後数年にわたって堅調に推移すると予想されていることもあり、サザン・コッパーの株価も同様に堅調に推移することが期待されます。

業績動向

 2021年7月26日開示の四半期決算ではEPS・売上高ともに市場予想を上回りました。

 銅価格が高値で推移していることと、銅に対する旺盛な需要により業績が好調に推移しました。

 現在も、新たな鉱山開発への投資を行うなど積極的に事業拡大を進めています。

 今後も、銅の需要が堅調に推移することで、サザン・コッパーの業績も堅調に推移することが期待されます。

 次回2021年10月27日に開示予定の四半期決算において、市場予想を上回ることができるか注目です。

注意点

 配当は四半期ごとに変動しており、思ったほど配当を受け取ることができないリスクもあり注意が必要です。

株価動向、配当利回り

配当3.6ドル
配当利回り:5.43%
株価:66.21ドル(約7,500円)

 権利落ち日は11月上旬予定(権利実施は11月下旬予定)です(2021年10月18日時点で未確定。2020年11月配当を参照)。

 配当は3.6ドル、配当利回りは5.43%、株価は66.21ドルで約7,500円から購入できます(2021年10月15日時点)。

 2018年以降の最高値は81.53ドル、最安値は23.53ドルです(終値ベース)。