振り返りの着目点1・買うタイミングは適切だったか

 もし、この間の投資成績が日経平均株価の上昇率に達しなかった、もしくはマイナスだった、という場合は、まず買うタイミングが適切だったかを確認してください。

 筆者は8月23日と24日で一気に買い仕込みましたが、遅くても8月中にはある程度の仕込みはできていることが必要でした。9月に入ってからようやく買い始めるようでは、底値からかなり高くなってから買うことになり、やはりリスクは高まってしまいます。

 下落していた株価が上昇に転じる直後は、「本当にここから上がるの?」と半信半疑な状況かもしれませんが、筆者であれば、投資候補銘柄が25日移動平均線を超えてきたら、とりあえず買ってみることにしています。その結果、今回のような上昇の初動に乗ることができるのです。

 もちろん失敗するときも多々ありますが、その場合は25日移動平均線割れで直ちに撤退すれば小さい損失で済ませることができます。

振り返りの着目点2・売るタイミングは適切だったか

 投資成果が芳しくなかった場合、次にチェックするのが「売るタイミングが適切だったか」です。

 もし買うタイミングがベストに近い状態でも、売るタイミングが早すぎたり遅すぎたりすると、利益は大きく目減りしてしまいます。

 ぜひ確認していただきたいのが、今回の上昇局面での利益(含み益含む)の最高値、言うならば「最大瞬間風速」と実現した利益との差額です。

 もちろん株価の天井で売ることはできませんので、最大瞬間風速と実際の利益を比べれば、後者の方が小さくなります。

 確認したいのが、最大瞬間風速での利益からどれだけ小さくなったところで実現利益を得たかです。

 実は筆者は、最大瞬間風速の利益が100とすると、実際の実現利益はおよそ50まで減ってしまいました。これは大いなる反省材料と考えています。

 筆者は25日移動平均線割れとなったら直ちに保有株を売るというルールを遵守しています。しかし今回の下落では、保有していた海運株や一部の成長株が25日移動平均線からの上方かい離が大きいところから急落したため、25日移動平均線割れで売却するころには一気に含み益が減少してしまったのです。

 これを防ぐには、例えば5日移動平均線割れで一部を売却したり、上昇途中で25日移動平均線からの上方かい離率が大きくなったら一部を売るなどの対策が必要であることを実感しました。これを反省材料とし、次の上昇局面に生かすつもりです。

 このように、上昇局面が一区切りついたところで、今回の上昇でしっかりと利益を得ることができたか、もしそれがかなわなかったのなら、どこに原因があるかを振り返り、次回以降改善させていくことをお勧めします。

 それにより、株式投資が上達し、投資成果も向上すると思います。ぜひ実践してみてくださいね。