1億円を目指す株式投資、はじめの一歩は?

 次に「運用利回りを上げる」とは、どんな銘柄に目を付けて投資すればいいのだろうか。まつのすけ氏は、こちらのはやる気持ちを抑えるように、銘柄選びではなく「最初は少額で始め、多様な投資手法に触れることが重要」だと話す。

 まつのすけ氏はバリュー、グロース、モメンタム、システム、インデックスなど多くの投資手法・スタイルを挙げつつ、この方法はダメだ、あの方法が優れているといった対立が投資家の間で議論されることがあることについて、「そういった対立軸もありますが、どれがいいのかは人それぞれで答えはありません。例えるなら犬を飼うのと猫を飼うのはどちらが正しいのかを議論するようなもの。その上で、大切なことは自分に適した投資手法・投資スタイルを磨いて、大きく勝てるポイントを増やすことです」と話す。

「自分は長期投資派だと考えていても、意外にも短期的なトレーディングが向いていたということは多々あります。もちろん逆もまたしかりです。私も最初はウォーレン・バフェットに憧れて、成長する企業に割安な株価で投資するというスタイルで、逆張りを選好していました。しかし、あまり大きなリターンを獲得できずに損失が出ることも多かった。それが短期売買で順張りを意識するようになってから、安定的に勝てるようになったのです」(まつのすけ氏)

 自身の経験を踏まえ、「適正がある投資手法を選択せずに、なんとなく良いと思った投資方法を続けることで、生涯にわたるリターンが数千万円、数億円違っていた、となるともったいない」と話し、だからこそ、「初心者のうちはできる限り幅広い投資手法に触れること」をまつのすけ氏はすすめているのだ。