あえて不祥事を起こした会社の株を買う

──あといくつか、イベント投資の例を教えてください。

 これは投資ビギナー向きではないかもしれませんが、「IPOセカンダリー」という投資法があります。

──通常のIPOとは違うのですか?

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 はい、一般にIPOというと新規公開株のことですよね。証券会社に申し込み、当選すると公募価格で新規発行株を購入できる。そして、多くの場合、公募価格より高い初値がつくため、労せずして大金を手にすることができるわけです。でも、残念ながら競争率がかなり高いのです。

──とくに人気銘柄は狭き門ですよね。

 はい。そこで選択肢となるのが「IPOセカンダリー投資」です。これは上場直後、つまり初値がついた後に購入し、さらに上昇するのを待って売却するという方法です。上場した後ですから、当然抽選もなく、誰でも購入できるわけです。

──でも、初値がついた後も上昇するものなのですか。

 それは条件次第です。例えば通常は上場予定日に初値がつきますが、売り注文より買い注文が大幅に多い場合、上場予定日に初値がつかず、翌日に持ち越されることがあります。この場合、「即金規制」といって買い注文に規制がかけられるのですが、即金規制されるような人気銘柄は、初値からさらに上昇するケースが多いんです。そのため、初値で買って翌日売却するとリターンを得られる傾向があります。

 ただし、銘柄によって大きくバラつきがあり、大幅に下落することもあるので、ファンダメンタルズ、ストックオプションやロックアップ(大株主などが、公開後の一定期間、市場で持株を売却しない旨、公開前に契約を交わす制度)の有無、売却しそうな大株主がいるか等も分析する必要があります。

 そしてもう1つ、「不祥事株を狙う」という方法があります。

──不祥事を起こした会社の株? それって暴落するのが普通ですよね?

 そうなんですが、不祥事勃発直後の暴落が底となり、そこから上昇に転じるというケースも珍しくないんです。最近の例を挙げると、不適切会計が問題視されたビックカメラやオリンパス、バリューHR、異物混入騒ぎがあった日本マクドナルドホールディングス、ジェットコースターの事故を起こした東京ドームなどがそれに当たります。

──でも、不祥事がきっかけとなって上場廃止や倒産に至るケースもありますよね。

 はい、それも珍しくありません。ですから、その不祥事が致命的なものなのか、それとも短期間で回復に向かえるレベルのものなのかを慎重に見極める必要があります。1つ目安をいうと、本業を直撃するような不祥事だと深刻な事態に発展する可能性があり、そうでない場合は短期間で回復することが多いと言えるでしょう。一度事が収まったのに、新たなウソが発覚したりしてさらに深刻な事態におちいるといったこともよくあります。その意味では事の経緯をよく観察し、ちょっとでも怪しかったらすぐに売却するといった対応も必要でしょうね。

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