「業績が安定」「大型株」は株価の変動が小さい傾向

 このように、株価の変動が大きい銘柄は、株価が上昇する局面に上手に乗ることができれば、大きな利益をもたらしてくれる半面、株価下落時に適切なタイミングで売却・損切りをしないと、大きな損失を被ってしまう可能性が高まります。

 一方、株価の変動が小さい銘柄は、株価上昇局面でもそれほど大きな利益は期待できない一方、株価下落局面においても下げが相対的に小さくなるので、損失も小さく抑えられる可能性が高くなります。

 例えば、好不況にかかわらず業績がそれほど変動せずに安定している銘柄は、株価の変動も小さくなる傾向があります。

 また、小型株より大型株の方が一般的に、株価の変動はおだやかになります。

 小型株か大型株か判断する一つの基準が「時価総額」です。時価総額が大きく、かつ業績の変動が小さい銘柄であるほど、株価の変動が小さくなります。

銘柄選び以外で大損しないための注意点とは?

 このように、銘柄選びにおいて、株価が大きく変動しない銘柄を選ぶようにすれば、大損するリスクを抑えることができます。

 ただ、それだけではどうしても不十分になってしまいます。

 例えば、業績の変動が小さい銘柄を買った後、その銘柄の業績が突然大きく悪化するという可能性もあるからです。そうなれば株価も大きく下落してしまうでしょう。

 あるいは、「〇〇ショック」のような株価の急落局面では、株価の変動が小さい銘柄といえども、株価が30%、50%と下落してしまうこともありえます。

 したがって、「株価が短期間で大きく上昇しているときは買わない」「買った株の株価がどこまで下がったら売るかをあらかじめ決めておく」といったように、大きな損失を回避するような売買ルールを設定し、これを守ることを強くお勧めします。