中国市場・注目セクターは半導体・電子部品

 今回の注目セクターは半導体・電子部品です。一部の半導体メーカーは米国から制裁を受け、事業の先行きが不透明です。

 しかし、半面、中国政府は国家発展のため、半導体産業を支えようとしています。また、環境が厳しければ経営に緊張感や危機感からくる“頑張り”が生まれます。それらが企業の成長を促すといった面もあると思います。

注目の中国株1:華虹半導体(01347)

 中国を代表する半導体ファウンドリー(受託生産)です。

 筆頭株主は国家の半導体産業を主導する上海華虹集団で、国家IC産業ファンドの資金が入っていたり、国有色の強い企業ではありますが、NECが大株主の一角を占めています。

 主にシステム会社や工場を持たない設計会社向けに半導体ウエハを供給、国別では中国を中心に、北米、アジア、EU(欧州連合)、日本などの企業と取引しています。

 2021年1-3月期は50.3%増収、62.7%増益でした。

 NOR型フラッシュメモリ(マイコン、ルーター、スマホ、自動車などで使われる)、MCU(組み込み用のマイクロプロセッサで電子機器の制御に使われる)、IGBT(パワー半導体デバイスの一種として電気自動車、産業機器などで使われる)、CIS(イメージセンサーとしてスマホ、ウェブカメラなどに使われる)などで需要が強く、四半期ベースで過去最高の売り上げを記録しました。無錫工場の12インチウエハラインの生産量が月産4万枚に達しています。

 今期から来期にかけて設備増強を進めており、強い需要を取り込んで、業績を伸ばせそうです。