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注目のシェアリングビジネス:今人気の「カーシェア」に期待!
窪田 真之
3分でわかる!今日の投資戦略
楽天証券経済研究所の窪田真之と香川 睦が、日本株市場の分析と投資戦略を毎営業日レポートします。 ともに元ファンドマネージャーであり、国内外のマーケット動向に精通。運用者、分析者と…

注目のシェアリングビジネス:今人気の「カーシェア」に期待!

2017/10/26
・カーシェアトップ「パーク24」の中期的な投資魅力は高いと判断
・駐車場経営で成長してきたパーク24、カーシェアリングを第2の成長の柱に位置づけ
・パーク24は、株式市場でどう評価されてきたか
・シェアリングエコノミーや中古品流通で成長を期待する株はいろいろある
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執筆:窪田真之

カーシェアトップ「パーク24」の中期的な投資魅力は高いと判断

 日経平均は10月に入り、外国人の買いで一気に25年ぶりの高値を更新しましたが、その間、低迷が続いている株もあります。外国人好みの大型株が値を飛ばす一方、中小型株は全般に出遅れています。

 カーシェアリング国内トップのパーク24(4666)も株価が低迷しています。ただ、私がファンドマネージャーならば、この下げ局面で、少し買ってみたいところです。

 

<パ-ク24 株価週足:2016年1月4日―2017年10月25日>

出所:楽天証券マーケットスピードより作成

 パーク24の投資魅力が高いと判断する理由を説明する前に、まず、同社がどういうビジネスをやっているかを説明します。

 

駐車場経営で成長してきた「パーク24」、カーシェアリングを第2の成長の柱に位置づけ

 パーク24は、24時間無人の時間貸し駐車場「タイムズ(Times)」を運営する、国内の駐車場運営トップ企業です。都市の隙間に存在する遊休地のオーナーから土地を借り受け、「タイムズ」を運営して収入を得ています。

 時間貸し駐車場は、過去10年で全国の都市部に広がり、駐車場不足の解消に大きく貢献しました。かつて、商業地域・駅前などでは、駐車場不足が深刻でした。ただ、そうした都市部には、開発するには中途半端な狭い遊休地が多数残っていました。パーク24は、そうした遊休地のオーナーから土地を借り受け、こつこつと駐車場ビジネスを拡大してきました。相続でオーナーが変わる時や再開発にひっかかった時などに解約されますが、それを上回る新規契約を取ってきました。商業施設の大規模駐車場の管理受託などにも手を広げ、成長を続けてきました。

 しかし、近年、駐車場ビジネスには参入企業が増え、競合が激しくなってきたため。国内での成長余地はだんだん小さくなってきました。そこで、パーク24は、新たな成長ビジネスとして、「カーシェアリング」(以下:カーシェア)を始めました。カーシェアでも、現在、日本でトップ企業となっています。

 ここで、カーシェアがどういうものであるかご存知ない方のために、内容を簡単に説明します。

【参考】カーシェアリング

 自動車(カー)を共同利用(シェア)する仕組み。欧米で普及し、日本にも広まりつつある。日本国内でトップが、パーク24が運営する「タイムズ・カー・プラス」です。全国に1万8,380台の車両を設置し、80万958名の会員を有します(2017年4月時点)。競合大手に、オリックスカーシェア、カレコ(careco)などがあります。

 カーシェアのメリットは、「安」「近」「短」といわれます。近所にカーシェア用の自動車を設置した駐車場があることが前提ですが、安価な利用料金で、自宅近くから、近距離・短時間のドライブにも利用できます。

 カーシェアの会員になると、スマホで申し込み、簡単に自動車を借りることができます。ネット予約してカーシェア用の車両を置いてある駐車場に行き、会員証をかざすだけで、簡単に開錠できます。旅先で、駅前からカーシェアを利用することも可能です。

 利用料金は、タイムズでベーシック(デミオ・プリウスなど)車種を借りるならば、15分で206円(ガソリン代・保険料込み)です。自動車を保有するコスト(車両購入・車検・駐車場・保険・税金など)がかからないので、割安な利用方法です。

 レンタカーと比較すると、利用手続きが簡単で、短時間・短距離の利用にも使えることが評価されています。ただし、利用者の多い地域では、土日祝日には、ほとんどカーシェアの車が空いていない(他の会員に使われている)という問題が起こることもあります。

 

「パーク24」は、株式市場でどう評価されてきたか

 パ-ク24は、かつて株式市場で「成長株」として高く評価されていました。駐車場ビジネスが成長ドライバーでした。ただし、駐車場ビジネスの成長率が低下するにつれて、株価の上値は重くなりました。

 近年は、新たに始めたカーシェアが、新たな成長の柱として注目されています。2016年の前半は、日経平均が急落する中、パーク24株が、逆行高しました(前掲の週足をご参照ください)。駐車場ビジネスの拡大により、2016年10月期に最高益を更新したことに加え、将来、カーシェア事業が大きく成長する期待も加わり、株価上昇に弾みがつきました。

 

<パーク24の業績推移:前期(2016年10月期)実績、今期(2017年10月期)会社予想、来期(2018年10月期)市場予想>

出所:同社決算短信、市場予想は日経QUICKコンセンサス予想

 ところが、2016年後半以降、現在に至るまで、株価は下落トレンドをたどっています(前掲の週足参照)。前掲の通り、2017年10月期に、減益が予想されていることが響きました。個人のカーシェア利用が思ったほど拡大していなかったことに加え、カーシェア拡大のための先行投資、海外の駐車場事業の買収コストが、足を引っ張りました。

 カーシェアの急拡大を期待して買ってきた投資家からの売りが続いています。

 

パーク24の中期的な投資価値が高いと考える3つの理由

来期(2018年10月期)に最高益を更新する見通し

 前掲の業績推移をご覧いただくとわかる通り、今期(2017年10月期)は減益見通しですが、来期は、市場予想で、再び最高益の更新が見込まれます。今期減益となるカーシェアリング事業が、来期には再び成長をけん引すると予想されます。先行投資が一巡することに加え、法人需要が大きく伸びることが予想されます。個人需要は、急拡大は見込まれませんが、カーシェアの認知度が高まるにつれ、利用者の拡大が続くと考えられます。

 今期決算が発表されるとともに、来期の業績予想(会社予想)が公表される11月ころに株価は動意づくと予想しています。

 

シェアリングエコノミーは株式市場の重要テーマ

 日本でも世界でも、シェアリングエコノミーが、株式市場での成長テーマとして注目されるようになりました。民泊・シェアハウス・カーシェア・ライドシェア・自転車シェアリングなど、さまざまな財やサービスを複数の人間で共用するサービスが、日本および世界に広まりつつあります。ネットなどを活用し、不特定の貸し手・借り手を仲介するサービスが、急成長しています。

 パーク24は、日本のカーシェアのトップ企業であり、日本でカーシェアが幅広く認知されるようになれば、テーマ株として買われる可能性があると考えています。

 

株主への利益還元に積極的

 パーク24は、株主への利益配分にも積極的で、10月25日時点の配当利回り(会社予想ベース)は2.6%と魅力的な水準です。ただし、2017年10月期の配当金を受け取る権利を得るためには、10月26日までに株を買う必要があります。10月27日以降に買う場合は、2017年10月期の配当は得られません。2018年10月期の配当から受け取ることになります。

 

シェアリングエコノミーや中古品流通で成長を期待する株はいろいろある

 カーシェアリング第2位で、レンタカー大手のオリックス(8591)にも注目しています。自動車を保有せず、必要なときに借りる習慣が普及する際に、カーシェアおよびレンタカー事業の拡大が期待できます。ただし、オリックスは、ノンバンクの複合経営企業で、自動車事業はたくさんある事業の中のひとつに過ぎません。オリックスの投資魅力は、株価が割安であること(10月25日時点の予想配当利回りは2.8%)、海外事業の利益成長が期待できることにあると、考えています。

 地味な成長企業で、東京センチュリー(8439)にも注目しています。みずほFG系のリース会社で伊藤忠とも連携しています。成長分野と位置づけるスペシャルティ事業、国内自動車リース、国際事業で収益拡大が期待されます。今期(2018年8月期)経常利益は会社予想ベースで2.8%増の760億円を見込みます。小幅増益ながら、9期連続の最高益となる見込みです。

 野田に大規模な自動車オークション会場を保有するユー・エス・エス(4732)にも注目しています。成長性は低下しましたが、景気変動の影響を受けにくい安定高収益株として注目しています。今期(2018年3月期)経常利益は会社予想ベースで3.1%増の334億円を見込みます。2016年3月期の最高益(344億円)に近い水準を維持しています。

 中古品流通では、フリマアプリ「メルカリ」が話題になり、有店舗で中古品売買を仲介するハードオフ(2674)の株価は低迷しています。業績も低迷しています。2016年3月期に経常最高益を更新したものの、2017年3月期はネット販売への対応の遅れなどが原因で、経常利益が前期比29%減の16億円と減少しました。ネット販売の強化策を打ち、今期(2018年3月期)経常利益は、会社予想ベースで8.9%増の17.5億円を見込みますが、最高益の回復には遠い状況です。

 私は、ハードオフは将来最高益を更新していく企業と見ています。有店舗の中古品流通で高い収益率を得るビジネスモデルを確立した価値は高いと考えています。中古品には、実物を見ないと売買できないものもたくさんあるからです。

 ハードオフは、楽器など高額品については、ネットでの販売を強化しつつあります。有店舗とネット販売を融合した、総合的な中古品流通業者として成長する余地があると考えています。ハードオフでもう1つ期待しているのは、海外事業です。台湾やハワイなど海外で、ハードオフのビジネスモデルが成功しはじめています。

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