今週の指標:ドル/円

 FRB(米連邦準備制度理事会)は、大規模な金融緩和策の長期間維持の方針を変えているようですが、米国経済の正常化によってインフレ進行の可能性は残ります。

 5月米雇用統計の内容を見ても雇用情勢は改善しつつあることから、テーパリング(資産買い入れ規模の縮小)は根強いといえます。ドルが買われても、1ドル=110円台ではドル売りが増えるとの見方が多く、ドルの一段高は期待しにくいということになります。

先週の結果

 6月1日発表の5月ISM製造業景況指数が予想を上回り、3日発表の5月ADP雇用統計も予想を上回ったことで、ドル買いが活発となり、1ドル=110円台前半まで買われました。

 しかし、4日発表の5月米雇用統計は、市場予想を下回ったことで、米長期金利が低下し、ドル売り・円買いが活発化して、ドル/円は109円台前半までドルが売られましたが、週末は109.53円で引けました。