ディープ・バリュー株としての魅力
3メガ銀行はこのように安定的に高収益を稼ぎ、財務良好であるにもかかわらず、株価は長期にわたり低迷してきた結果、株価指標で見てきわめて低い水準にあります。英語でいうと、ディープ・バリュー株(きわめて割安な株)といって良いと判断しています。
以下の通り、配当利回りが高く、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)が低くなっています。
3メガ銀行株の株価バリュエーション:2021年5月25日時点
コード | 銘柄名 | 株価 :円 |
配当 利回り |
PER :倍 |
PBR :倍 |
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8306 | 三菱UFJ FG | 633.0 | 4.3% | 9.6 | 0.48 |
8316 | 三井住友 FG | 4,026.0 | 5.0% | 9.2 | 0.46 |
8411 | みずほFG | 1,706.5 | 4.4% | 8.5 | 0.46 |
出所:各社決算資料より作成。配当利回りは2022年3月期1株当たり年間配当金(会社予想)を5月25日株価で割って算出。1株当たり配当金は、三菱UFJ27円、三井住友FG200円、みずほFG75円。PERは、5月25日株価を22年3月期1株当たり利益(会社予想または会社目標)で割って算出 |
3メガ銀行にかかわらず、東京海上HD(8766)・オリックス(8591)など配当利回りの高いバリュー株が多数あります。
ところで、3メガ銀行はなぜ、このように低く評価されているのでしょうか? 財務内容や収益力に問題はないのでしょうか? 3メガ銀行の財務・収益力のより詳しい分析は、最初にご紹介した拙著に掲載しています。なお、3メガ銀行の今後の推移については、この連載で継続してフォローしていきます。