PCEデフレータ予測:4月、5月が3%、コア指数は4月から7月が2%以上

 次にPCEデフレータをみていきましょう。この指数は、FRBがより重視していると言われていて、直近の2021年3月の数値は前年同月比+2.3%、コア指数で+1.8%となっています。

米国PCEデフレータの推移(2019年1月~2021年3月)

出所:米商務省経済分析局

  今後の予測においては、コア指数の1年前の値である+1.7%と直近値の1.8%の平均値の+1.75%で上昇していくものと仮定します。また、季節調整はしないものとします。

出所:米商務省経済分析局の公表データを基にマネーブレイン作成

 PCEデフレータは4月、5月が3%、6月以降も2%台、コア指数のほうは4月から7月までは2%以上ですが、8月には目安の2%を切る値となっています。

 ただし、5月28日に発表される4月の値の事前予想は、5月25日時点で、PCEデフレータが+3.5%、コア指数は+2.9%となっていて、予測値に対してそれぞれ0.5%高い値となっています。

 消費者物価指数が4月に大きく上昇していることも含めて考えると、予測値以上に実際の4月以降の値は上昇してくることが想定され、FRBが重視するPCEコアデフレータも、いよいよ目安である2%を超えた状態が続くことになりそうです。