筆者は今回の株価急落で「買う」「売る」のどちらの行動を取ったか?

 では筆者は、今回の株価急落で株を買ったのか売ったのか、一体どちらだと思いますか。私は「売る」の方でした。実際、今回の急落局面で保有株の大部分を売却しました。

 筆者は逆張りではなく順張りの投資を行っていることはご存じの方も多いと思いますが、順張りであるならば、この3日間の下落で、下がっている株を買い向かうということはあり得ないはずです。

 なぜなら、ほとんどの銘柄が25日移動平均線を割り込み下降トレンドに転じ、さらなる株価下落に警戒すべき状況になっていたからです。

 筆者はたとえ株が安く買えたとしても、買った後さらに大きく下落して含み損を抱えた塩漬け株を作ってしまっては元も子もないと考えています。投資資金に限りがある個人投資家の資金効率を考えれば、資金の滞留を招き、「死に金」につながる塩漬け株の存在は明らかにマイナスです。

 それよりも、保有株を早期に売ることで、さらなる下落により損失が拡大するのを防ぐのをより優先すべきと考えています。株式投資はたった一度の大きな失敗で、回復が見込めないほどの致命傷を負ってしまうことになりかねないからです。

 さらなる下落により大きな損失を抱えるリスクがある一方で株を安く買い仕込めることを望むのか、それとも反転上昇に乗り遅れて利益を逃すリスクがある一方で、大きな損失を確実に避けることを望むのか…?

 考え方は人それぞれですが、筆者は株式投資で成功するために必要なことは「大きな失敗をしないこと」と思っています。利益を得る機会を多少逃してでも、大きな失敗、大きな損失を避けるべきと考えていますが、皆さんはどうお感じでしょうか?