コロナ禍も連続増配で乗り切った銘柄には当面増配基調の持続が想定される

 2021年3月期の決算発表がほぼ一巡しました。事業環境の改善が見込まれる中で、今期は期初の段階から増配をアナウンスする企業が多いようにも感じます。

 配当計画も出そろったことで、今回は連続増配銘柄にスポットを当てます。コロナ禍の事業環境悪化のなかも増配で乗り切った銘柄群となるため、当面は増配基調が続く可能性が高いと判断できるでしょう。

 なお、連続増配銘柄の増配ストップはネガティブインパクトが強まりやすいですが、今期は全般的にこうした懸念は小さいと言えるでしょう。

 下表は、今期の配当計画が18期以上連続での増配となっている銘柄群です。前期まで連続増配を続けていても、サンエー(2659)サンドラッグ(9989)など、現時点での今期計画が未公表や前期並み見込みのものは除外しています。

 ちなみに、1年前のリスト上位銘柄において、前期実績で連続増配が途切れたのはシスメックス(6869)が見受けられる程度です。以下では、リスト内で3%以上の高利回り銘柄のなかから5銘柄を選定しています。

平均利回り3.2%、18期以上連続増配銘柄

コード 銘柄名 配当利回り 株価 時価総額 連続増配期間 決算期 予想配当金
9433 KDDI 3.54 3,532 81,383 20期 2022.3 125.00
8566 リコーリース 3.34 3,440 1,074 22期 2022.3 115.00
9436 沖縄セルラー 3.31 4,950 1,353 20期 2022.3 164.00
8425 みずほリース 3.23 3,405 1,668 20期 2022.3 110.00
7504 高速 3.07 1,434 300 18期 2022.3 44.00
4732 USS 3.04 1,918 6,008 22期 2022.3 58.40
7466 SPK 3.03 1,318 137 24期 2022.3 40.00
2784 アルフレッサ 3.03 1,782 4,188 18期 2022.3 54.00
配当利回り平均(%) 3.20
注:配当利回りの単位は%、時価総額の単位は億円、予想配当金の単位は円。株価は2021年5月14日終値、単位は円。
注:連続増配期間には今期予想(決算期)含む。