今日のキーワード: FOMC、インフレ、緩和縮小、パウエル議長

 長期金利は「ありのままに(Let it Go)」というのがFRB(米連邦準備制度理事会)のスタンス。金利が上昇しているのは、「米国の景気見通しに対する自然な反応」であり、抑える必要はないと考えています。

 しかし、FRBはインフレに対しては慎重というか、ある意味楽観的な見方を持っています。今年の春から夏にかけてのインフレは、単に統計上の理由(実際には起きていない)か、あるいは一過性の現象にすぎない。ワクチン普及と移動制限解除で物価に一時的な上昇圧力がかかることがあっても、インフレの構造的改善までには至らない。なぜなら供給サイドが反応してある時点で需要を相殺するから。インフレは発生してもすぐ終息するとわかっているので、見せかけの兆候は一切スルー(無視)する、というのがFRBのメンバーの見解。

 しかし、インフレ率が急上昇すると、供給が追いつかないリスクもまた高まることも考えられる。中央銀行の「シナリオ」通りに経済が動いてくれるかどうかは不明。FOMCは日本時間明日早朝に、政策金利を発表します。

ドル/円:予想レンジ ↑109.37円、↓106.67円

 ドル/円のピボット(ブルベア判断の分かれ目)は108.02円。108.02円より上ならばドル買い優勢、108.02円より下ならばドル売り優勢。

 2021年これまでの高値は110.97円、安値は102.59円。平均値は106.78円、値幅は8.37円。
1日の最大値幅は1.03円、最小値幅は0.18円。平均値幅は0.56円。
先週末の終値は、2020年終値に比べて4.59円の円安。

110.97円 : 2021年 03月 高値
110.85円 : 2021年 04月 高値
110.29円 : 2020年 01月 高値(01月17日)

109.88円 : 第4レジスタンス(HBO)
109.37円 : 第3レジスタンス

108.85円 : 第2レジスタンス 
108.69円 : 第1レジスタンス
108.20円 : 2019年 平均値 

108.02円 : ピボット

107.77円 : 2021年 61.8%
107.48円 : 2021年 04月 安値
107.34円 : 第1サポート
107.32円 : 2019年 安値
107.18円 : 第2サポート

106.78円 : 2021年 平均値  
106.70円 : 2020年 平均値 
106.67円 : 第3サポート
106.37円 : 2021年 03月 安値
106.15円 : 第4サポート(LBO)

2021年 ドル/円データ

出所:MarketSpeed FXより、楽天証券作成

※「毎ヨミ!為替Walker」は、4月29日~5月9日まで休載です。次回掲載は5月10日より再開します。