要注意!高額な相続税がかかりそうな方へアドバイス!

 最後に、高額な相続税がかかりそうな方に注意していただきたいことをお伝えします。

 税金を計算するときに、[1]の相続税型と[3]の贈与税型は、保険料をいくら負担したかにかかわらず、保険金の金額そのものに税金がかかります。

 贈与税型の場合は、税金が高いため、保険に加入したことでかえって損をする可能性があると説明しましたが、高額な相続税がかかる方の場合、相続税型でもそういったことが起こる可能性があります。

 5,000万円の保険を受取った場合で検証してみましょう。

[1]の相続税型の場合、法定相続人が3人いた場合は、1,500万円の非課税枠がありますが、それを超える分(5,000万円―1,500万円=3,500万円)に相続税がかかります。

 仮に、相続税の税率が50%だとしたら、ざっくりいって3,500万円×50%=1,750万円の税金がかかってきます。つまり、実質の手取りは、5,000万円-1,750万円=3,250万円になります。

 仮に、支払った保険料が3,250万円を超えていた場合、保険に加入したばかりに損をしてしまった、ということになるわけです。

 ときどき「相続税対策になるから」と高額な生命保険に加入している方がいらっしゃいますが、生命保険で相続税の節税をする場合、非課税枠を超えた金額の保険金を設定しても、節税効果は期待できません。

 すでに非課税枠を越えて、相続税の節税のために保険に加入している方は、一部解約を含めた保険の見直しをおすすめします。