Against All Odds

 FOMCは3月の会合で、政策金利であるFF(フェデラルファンド)金利誘導目標レンジを0-0.25%で据え置くことを決定。声明内容に重要な変更はなし。最近の経済活動の再開を評価しながらも、コロナの影響から抜け出せていない業種も多いとして、慎重な見通しを維持しました。

 注目だったのは「ドットチャート」(FOMCメンバーによる金利予想)。前回の会合では2023年末の利上げ予想するメンバーは17人中5人いたのですが、今回はさらに2名増えて、18人中7人が利上げを予想。(昨年12月下旬に就任したウォラー理事は今回初めて予測に参加)

「ドットチャートはメンバー個人の見解であって、FOMCの政策予定ではない。」と、パウエルFRB議長はマーケットに先走りしないよう繰り返しています。FRBは「政策変更が必要になったときには、市場が十分な準備ができるように周知する」のですが、その必要になる時期が少しずつ早まっているようです。