ボリンジャーバンド、TOPIXの状況も改善

 では、日経平均3万円台乗せについて、別のテクニカル市場でも見ていきます。下の図2は日経平均(日足)のボリンジャーバンドです。

■(図2)日経平均(日足)のボリンジャーバンド(2021年3月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 先週の値動きをボリンジャーバンドで見つめ直してみると、日経平均は▲1σ(シグマ)の辺りで下げ止まり、中心線である25日移動平均線を超えてきたところまで反発してきたことが分かります。

 このまま+1σを目指せるかが今週の焦点になりますが、12日(金)時点での+1σ(3万47円)はちょうど3万円台水準でもあるため、多くの相場参加者が意識しそうです。

 ちなみに、同じ12日(金)時点の+2σ(3万602円)は、2月16日の直近高値(3万714円)のちょい手前の株価水準です。この水準で株価上昇が止まり、いわゆる「ダブルトップ」を形成するのか、それとも通過点となるのかはまだ分かりませんが、現時点で想定できる上昇余地になります。

 また、TOPIX(東証株価指数)の状況はさらに改善していると言えます。

■(図3)TOPIX(日足)のボリンジャーバンドとMACD(2021年3月12日取引終了時点)

出所:MARKETSPEEDⅡを元に筆者作成

 TOPIXも25日移動平均線や「上値ライン」を超えてきましたが、日経平均がまだ達成していない、ボリンジャーバンドの1σ超えや、MACDのシグナル上抜けも達成しています。