【3】化石燃料はすべて悪と決めつける風潮が、LNG活用の障害となっている
LNGを積極的に活用しているのは、世界でも日本や韓国などに限られます。油田で天然ガスが燃やして捨てられている問題に目をつぶり、世界ではLNGの活用が遅々として進みません。ガス火力もLNGも含めて、化石燃料を使うことはすべて悪と決めつける風潮があるからです。
世界に広がるESG投資では、「化石燃料はすべて悪、電気や自然エネルギーの活用だけ善」とされていますが、現実的でありません。天然ガス・LNGの活用なしに、自然エネルギーの推進すら行えない現実を無視していると思います。
原発には期待できない
脱炭素を進めるために、原子力発電を推進する案もあります。私は、その考えに同意しません。安全性の問題が残ることもありますが、それだけではありません。原発は、そもそも経済的に割に合わない電源と考えています。
安全対策コスト、廃炉コスト、使用済み核燃料を何万年も保管するコストなどをすべて勘案すると、コストが高すぎて、経済的に成り立たないと判断しています。これについては、別の機会に詳しくレポートします。