今日は、2019年12月30日に出した「2020年日経平均予想」のレビューを行います。それとともに、改めて「2021年の日経平均予想」をお伝えしたいと思います。

「2020年の日経平均予想」振り返り

 最初に、私が2019年12月30日のレポートに出した「2020年の日経平均予想」と、実際の日経平均推移を比較した、以下のチャートをご覧ください。

2020年の日経平均(筆者予想)と、実際の動きを比較:日経平均の実際の動きは2017年末~2020年12月28日まで

注:2020年の日経平均予想は、2019年12月30日に出した筆者予想。2018年10月から景気後退期との判断は、内閣府。2020年7月から景気回復期との判断は、楽天証券

 上のような「2020年日経平均予想」を作った理由について、2019年12月30日のレポートには、以下の通り、書いています。

2019年12月30日「3分でわかる!今日の投資戦略」より、結論部分を要約

◆2020年1~2月には、日経平均反落を予想
 2019年12月まで、世界株高につれて、日経平均も上昇が続いてきました。2020年から世界景気が回復する期待を織り込む動きでした。

 ただ、2019年10~12月の日本の景気・企業業績は厳しいものだったと予想されます。中国の景気悪化で、設備投資関連株の業績が落ち込んでいます。また、世界的に自動車販売が落ち込んでいる影響から、自動車関連株の業績が不振です。それに加え、10~12月は、消費増税が日本の消費を下押ししました。

 足元(2019年10~12月)の不振を再確認することにより、1~2月の日経平均は反落すると予想します。

◆2020年6~9月に日経平均は高値(2万6,000~7,000円)をつけると予想
 2020年4月ころから、世界および日本の景気は回復に向かうと予想しています。景気回復を好感して、日経平均の上昇が続くと予想しています。

 レポート全文は、以下からお読みいただけます。
2019年12月30日:2020年の日経平均。年央に2万6,000~2万7,000円を予想する理由

 2020年の日経平均は、私の予想とはかなり異なる動きとなりました。

【1】2020年前半は、予想とまったく異なる展開に

 日経平均は、コロナ・ショックが起こって2月から暴落したため、私の予想とはまったく異なる展開となりました。私は、2020年4月から世界および日本の景気が回復すると予想していましたが、実際には4~6月の世界景気は、戦後最悪の落ち込みとなりました。

【2】2020年後半の日経平均の動きは、予想に近い動きに

 2020年後半は世界株高が進み、日経平均も外国人投資家の買いで、29年ぶりの高値まで上昇しました。結果的に、私の予想に近い動きとなりました。

 私は、「年央に2万6,000~2万7,000円に上昇」と予想していましたが、実際には年末が近づいてから2万6,000~2万7,000円に上昇しました。

 2020年後半は、新型コロナワクチンの開発が想定以上に早く進んだことが好感されました。2021年の世界経済がワクチン効果で正常化に向かうという期待により、世界株高となった格好です。世界的な大規模金融緩和も株高の後押しとなりました。