2021年のブラックスワン(5大予測)

 2020年は新型コロナのパンデミックという不意打ち的なブラックスワンが出現した。さて、2021年相場のブラックスワンは何か?

2021年はこうなる!5大予測
1 新型コロナの終息で金融緩和や財政出動が縮小し株式市場が反転する
2 米民主党がハイテク企業を狙い撃ちし増税や規制強化の法制化に本気で動く
3 米大統領がバイデンからハリスに交代する
4 新型コロナの終息で社債が暴落する
5 米金利が2%以上に上昇する

 の5つが、筆者の運用を考えるうえでのブラックスワンだ。詳細は長くなるので、楽天証券の新春セミナーでお伝えしたい。

 5つのブラックスワンに付け加えるとしたら、地政学リスクだろう。世界最大のヘッジファンドの主宰者レイ・ダリオが『変わりゆく世界秩序』と題し、現在、リンクトインで「米中関係と戦争」を取り上げている。

 ここで、レイ・ダリオは帝国のサイクルのより詳細な解説をしている。帝国のサイクルのなかで、今、中国と米国がどこにいるのかを確認していただきたい。

帝国の背後にある典型的な大きなサイクル

出所:レイ・ダリオ『変わりゆく世界秩序』

中国の台頭(過去の独・日の台頭がフラッシュバック。1930年代の焼き直しか?)

出所:レイ・ダリオ『変わりゆく世界秩序』

 QEインフィニティ政策とMMTがニューノーマルで、新しい資本主義の形なのだという。しかし、新しい資本主義というより、すべて国有化していくという社会主義の運動に見える。世界が国家資本主義化するのなら、一番強いのは中国だ。