マンション投資のウソホント(3)マンション投資のよくある誤解とは?

 不動産投資の中でもワンルームマンション投資は、金額が低めで比較的手が出しやすいことから、広告でもよく見かけます。しかし、メリットばかりが強調されてデメリットに気付かないまま投資している人もいるので、注意が必要です。特に要注意の事例を4つご紹介します。

マンション投資のウソ1:生命保険、死亡保険の代わりとして活用できる

 ワンルームマンション投資の広告を見ると「生命保険の代わりになる」と表現されていることがあります。

 不動産投資には、基本的に団体信用生命保険への加入が必要で、これによってローン返済中に投資家本人が死亡・高度障害などになった場合、ローンの残債が免除されます。結果的に、残債0のマンションが残るので、相続人はそのまま家賃収入を得ても、売却して現金化しても良いので死亡保険の代わりになるという考え方です。

 しかし、生命保険のようにライフプランに合わせて掛けることはできませんし、途中でやめることも容易ではありません。死亡保険として必要な金額が残るかどうかも不明です。似たようなキャッシュフローが生まれるからといって、同じ用途に利用していいわけではありませんので、要注意です。

マンション投資のウソ2:サブリースや家賃滞納保証で家賃収入も安心

 家賃滞納保証やサブリースなどの契約を不動産業者としていたとしても、契約は賃借人ごと、または定期的に更新されるため、契約内容の変更や契約解除がないとも限りません。

 家賃を保証した場合に、不動産業者側にとって負担が大きいのではないのか? という目線で考えたら、そんな甘い話はないと分かるでしょう。

マンション投資のウソ3:赤字でも税還付が期待できるので問題ない

 不動産投資では節税を魅力に投資する人もいますが、本当に節税の恩恵を受けることができるのは、設備を短期で経費にできる最初の数年だけの場合がほとんどです。

 節税のつもりが管理費・修繕積立金、固定資産税や都市計画税など実際にかかる経費の負担のほうが大きくなり、単に投資で損をしているだけになっている場合もあります。

 そのため、節税効果をメリットとして説明された場合は要注意です。しっかり数値をシミュレーションして、投資としてプラスなのかを確認しておきましょう。

マンション投資のウソ4:長期投資なので若いうちから始めるべき

 ローンを組む場合は、長期契約の方が毎月の支払い負担は減るので基本的に35年ローンで提案されることが多いでしょう。ただし、不動産投資ローンを組んだ場合は、住宅ローンの枠が減ってしまう可能性があります。

 もし住宅購入の可能性があるなら、慌てて不動産投資ローンを組むことはやめた方がいいでしょう。