<2021年4~9月の予測>

 4~9月は日米欧でワクチン大量供給が実現し、コロナが徐々に収束に向かうと予想しています。

 リスク・シナリオとして、コロナ感染が長期化する可能性もあります。ただ、私が信頼する医学専門家との議論を経た上で、私はワクチンが効果を発揮する可能性が高いと考えています。
 以下、10大予測の6番目と7番目について、私の考えを説明します。

6:日米欧、コロナ徐々に収束へ。ワクチン効果

 もっとも重要な役割を果たすのはワクチンです。今まで人類が使ったことのなかったmRNAワクチンの開発が欧米で成功し、高い効果を示しているのが朗報です。通常の生ワクチンと比べて、以下2つのメリットがあります。

(1)低コストで短期間に量産できる
(2)生ワクチンより安全性が高い(ウイルスそのものを使わず遺伝子情報だけ使うので副反応で発病するリスクが低い。ただし、それ以外の副反応はある)

 ワクチン以外にも、感染爆発・医療崩壊を防ぐのに貢献する技術進歩はあると思います。

 (1)「治療方法」「治療薬の使い方」に進歩があると思います。
 (2)「PCR検査」「抗体検査」「抗原検査」にも進歩があると思います。

 感染者や抗体保持者を見分ける方法が進歩することで、感染拡大を防ぐ方法も少しずつ充実すると考えられます。

7:世界経済、急回復。米国・アジアがけん引

 コロナが収束に向かうことにより、2021年後半に世界景気の回復が加速すると予想しています。以下、ご参考まで、OECD(経済協力開発機構)が12月1日に発表した「世界経済見通し」をご覧ください。日本・欧州の2021年成長率予想が低すぎると思いますが、それを除けば、私はほぼOECD予想と同様の予想をしています。米国とアジアが回復をけん引すると考えています。

OECDの世界経済見通し(GDP成長率):世界全体、米国、日本、欧州

出所:2020・2021・2022年予想はOECD、2020年12月1日時点