世界景気の回復が続くならば、外国人の買いはさらに増加すると予想

 外国人投資家は、10~11月に日本株を2兆5,075億円買い越した(株式現物と日経平均先物の合計)とは言え、今年の1月からの累計では、まだ4兆1,888億円も日本株を売り越しています。

 10~11月は、海外ヘッジファンドなどの投機筋が少しだけ日本株を買い戻したに過ぎません。まだ、欧米年金基金やソブリン・ウェルス・ファンド(中東やアジアの国家資金ファンド)など海外の主要機関投資家の日本株保有は、大幅にアンダーウエイト(通常の組入比率を下回る組入比率とすること)と推定されます。したがって、もし来年にかけて世界景気の回復が続くならば、外国人の買いはさらに増えていくと予想されます。

 私は、メインシナリオとして、来年、ワクチンの供給によって世界経済が正常化に向かい、世界景気の回復が続くことを想定しています。その場合、外国人の買いが続き、来年には一時日経平均が3万円をつけると考えています。

 リスクシナリオとして、ワクチン供給の遅れ・米中対立の激化によって、来年も世界景気の低迷が続く可能性もあります。その場合、日経平均が上昇する時期は先送りとなります。

 いずれにしろ、日本株は割安で、長期的に買い場との見方は継続します。時間分散しつつ、配当利回り4%超えている、割安な大型高配当利回り株に投資していくことが長期的な資産形成に寄与すると思います。

▼著者おすすめのバックナンバー
2020年11月30日:日経平均3万円への道筋見えた?令和の日本株がさらに飛躍と予想する理由
​2020年11月26日:2021年の世界景気どうなる?財政・金融の支え続く中、コロナ収束なら景気過熱も