3:ESG、SDGs、インパクト投資関連ファンドが台頭

 新型コロナウイルスの世界的なまん延は、くしくも、環境・社会・ガバナンスの非財務情報を重視するESG投資の概念を広く浸透させました。2020年は、ESG、SDGs(持続可能な世界を実現するための2030年を期限とする国際目標)、インパクト投資に関連したファンドが新たに30本以上設定されました。

 優良ファンドとしての「お墨付き」を得るまでにはもう少し経過観測が必要ですが、一部のファンドはコロナ・ショック以降、MSCIコクサイやMSCIワールドといった代表的なグローバル株式指数と比べ良好な成績を収めています。今のうちに目を付けておいてもよいでしょう。

4:代替資産としての金の魅力再認識

 世界的な金融緩和政策にともなう金利低下で債券の魅力が低下している中、金の相対的な魅力が増しています。

「安いところで買って高いところで売る」のが投資の王道ではありますが、金という資産は、あくまでも分散投資の一つの「パーツ」として捉えた方がよいでしょう。つまり、株式や債券といった伝統的資産の補完としての役割と、運用効率の向上を目的として取り入れる、ということです。「いつ買うか」「いつ売るか」で狼狽(ろうばい)するのではなく、常に保有しておくこと。これこそが、先行き不透明感漂う今の時代に合った投資方法といえるでしょう。