9月の高値を越えられれば、短期的に1,200ドル回復も視野に入るか

 短期的には、“バイデン・ワクチン相場”の最中、投機筋の買い越し枚数の増加によって支えられていると考えられます。同相場が継続するのであれば、短期的に、プラチナ相場は上昇する可能性があり、この場合、1トロイオンスあたり1,200ドルに達する可能性があると、現段階で、考えています。

 また、短期的視点とは全く別に、長期的には、プラチナの需要は、これまで大きな問題や外部環境が変化しても、目立った増減はなく堅調に推移しており、そして今後、一大消費地である欧州の経済回復によって需要が回復・増加する可能性があるとみられます。

 以下のとおり、足元のプラチナ価格(970ドル近辺)は、長期的にみれば、リーマンショック直前の高値(2,100ドル近辺)に比べ、半値以下です。特段、金や他の貴金属と比べなくても、つまり相対評価をしなくても、プラチナはそれ単体で“割安感”がある、と言えると思います。

図:NYプラチナ先物価格(期近 月足) 単位:ドル/トロイオンス

出所:ブルームバーグのデータより筆者作成

 短期・長期、どちらの視点でも、反発が見込めそうな状況にあるプラチナに、今後も注目です。短期売買であれば、国内商品先物、関連するETFなど、長期投資であれ純金積立、ETFなどのサービスの、プラチナ関連銘柄に注目するのが、よいと考えます。
 

[参考]貴金属関連の具体的な投資商品

純金積立

金(プラチナ、銀もあり)

国内ETF/ETN

1326 SPDRゴールド・シェア
1328 金価格連動型上場投資信託
1540 純金上場信託(現物国内保管型)
2036 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ダブル・ブルETN
2037 NEXT NOTES 日経・TOCOM金ベアETN

海外ETF

GLDM SPDRゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
IAU iシェアーズ・ゴールド・トラスト
GDX ヴァンエック・ベクトル・金鉱株ETF

投資信託

ステートストリート・ゴールドファンド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)
ピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)
三菱UFJ純金ファンド

外国株

ABX Barrick Gold:バリック・ゴールド
AU AngloGold:アングロゴールド・アシャンティ
AEM Agnico Eagle Mines:アグニコ・イーグル・マインズ
FNV フランコ・ネバダ
GFI Gold Fields:ゴールド・フィールズ

国内商品先物

金・金ミニ・金スポット・白金・白金ミニ・白金スポット・銀・パラジウム

海外商品先物

金、ミニ金、マイクロ金(銀、ミニ銀もあり)