2:信託報酬の水準は(最初・最後)に確認した方がよい

解答:最後

 まず申し上げておきたいのは、コストは長期投資に貢献する優良な投資信託を見極める際に大切な指標であり、決して「軽視してもよい」ということではありません。しかし、テーマ型ファンドに関しては、必ずしも信託報酬の低いファンドがよいファンドであるとも限りません。市場平均を目指すインデックス投資ではなく、あえてテーマ型ファンドを選ぶのですから、「安かろう悪かろう」では意味がないのです。

 重要なのは、あくまでも結果としてのリターンです。以前、本連載の「アクティブ投資にはコツがある?」でも解説しましたが、投資信託の信託報酬は、基準価額の計算時に投資信託財産から日々支払われています。つまり、毎営業日公表される基準価額と、その基準価額をもとに算出されるリターンには、すでに信託報酬が反映されています。最初から信託報酬の水準でスクリーニングをしてしまうと、肝心の良好なリターンを獲得しているファンドを見落とすことになるため、参考程度に確認するにとどめた方がよいでしょう。