デジタル庁新設

 真っ先に取り組まれるのは、「政府・自治体のデジタル化」と思われます。官庁と地方自治体の横断的で抜本的なIT化、ペーパーレス化、電子申告対応が柱とされており、関連する需要が大きいことは言うまでもありません。

 マイナンバーカードのさらなる普及も急がれています。2019年に完了したみずほ銀行の新システム移行では、約8年の歳月と4,000億円超の費用を要したとされていますが、それをはるかにしのぐものとなることでしょう。関連する銘柄の直近の株価の動きを見ておきましょう。

 NTTデータ(9613)NEC(6701)は、中央官庁の業務システム構築に実績がある2社です。

・NTTデータの3カ月日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

・NECの3カ月日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

 ネットワンシステムズ(7518)インターネットイニシアティブ(3774)は、省庁横断ネットワークや地方自治体ネットワークに実績がある2社です。

・ネットワンシステムズの3カ月日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

・インターネットイニシアティブの3カ月日足チャート

赤:出来高移動平均(5日)
青:出来高移動平均(25日)
緑:出来高移動平均(75日)

  以上4社、全ての銘柄が、菅政権樹立以降に大きな値上がりを見せています。日経平均が横這いの中でこれだけの値上がりを見せているのですから、政策が追い風になったと見るのが適当でしょう。

 一過性の補正予算ではない、数年~10年スパンの大型予算が政府によって確保され続ける、と投資家が見ているのかもしれません。