投資をする人としない人とで格差が広がっている

 では、このように会社は儲かっている、だけど会社員の給料はなかなか増えないという状況で、何をすれば私たちも会社の儲けの恩恵を受けることができるのでしょうか?

 それはもちろん、会社の株主になることです。上場企業の株式を買って保有すれば、配当金を受け取ることができますし(インカムゲイン)、業績が伸びれば株価の上昇による値上がり益も期待できます(キャピタルゲイン)。

 2012年終わりから続いたいわゆる「アベノミクス相場」。安倍首相が退任し、菅義偉首相に交代しましたが、果たして今後「スガノミクス相場」が到来するのかに注目が集まっています。

 アベノミクス相場では、株式投資をしている人としていない人の格差がさらに広がりました。もともと株式投資をしている人の方が資産額は大きかったのですが、アベノミクス相場を経て、両者の差がさらに拡大しています。おそらく、この動きは今後も継続すると筆者は思っています。

 バブル崩壊前は、預金に対して数%の利息がつきましたから、無理にリスクを取って投資する必要はありませんでした。しかし、今は預金の利息はほぼゼロ。いくら貯蓄に励んだとしてもそこから新たなお金は生み出されません。一方、株価はアベノミクス相場で大きく上昇しました。

 今後も日本や世界で超低金利が続く限り、預金ではなく投資をしないとお金を増やすことができない、という世の中に変わりはないのではないか、と筆者は思っています。