安値放置バリュー株の出直りもあるか!?

 前期決算時はコロナ禍の中で、業績の推移が見通しにくいことから、通期や来期の業績予想を見送る企業が相次ぎました。

 勢い、投資家はできるだけ業績見通しを発表した銘柄、明らかに追い風を受ける銘柄に資金をシフトさせてきた経緯があります。「(先行きが)わからないものを避け、わかるものにシフト」という当然の動きでした。

 現在のように、コロナ感染状況には大きな変化がなくとも、業績への影響が見通せるようになってくると、投資家は優勝劣敗を見極め、悪影響を織り込んだ上で、業績回復がより早いのでは? と思える銘柄に資金を回帰させてくる可能性があります。

 逆風業種に反発の動きが出るだけでなく、もしかするとここまでのグロース株(コロナ追い風銘柄が多い)一辺倒の動きにも変化が見られるかもしれません。その動きは主に、安値に放置されている格好の「バリュー株」の出直りとして顕著に表れることになるでしょう。

 以下は典型的なバリュー業種です。

・鉱業 ・建設 ・化学 ・紙パルプ ・石油/石炭 ・鉄鋼 ・非鉄金属 
・電気機器 ・輸送用機器 ・銀行 ・保険 ・証券 ・その他金融 ・不動産

 これらの中の主力株(時価総額が大きく流動性に富む)の動きをウオッチしていくことで“変化”に気付くことができます。

 ここではバリュー株やバリュー株に近い銘柄の中から10万円以内で投資できる、意外なほど反発力を見せている銘柄を参考として取り上げます。