公的な制度で投資信託が活用される理由

 iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)やNISA(ニーサ:少額投資非課税制度)は、個人の資産形成を後押しする目的で導入された公的な制度です。元々は米国や英国などで始まった制度が世界各国に広まった形で、特にiDeCoは、今やグローバルスタンダードの年金制度になりつつあります。

 こうした資産形成のための制度の「中身」として投資信託が活用されているのは、資産形成と投資信託の相性が良いからということにほかなりません。数百円、数千円単位という少額の資金から、世界中のさまざまな資産に投資ができる投資信託は、まさに長期分散投資にぴったりの金融商品なのです。

最初の1本は「オールインワン」型の全世界株式インデックスを

 とはいえ、投資初心者の方の場合、どのように投資信託を選んで組み合わせればよいのか、イメージが湧かないという方も多いと思います。そこで、iDeCoとつみたてNISAの商品選択は、ひとまず迷ったらインデックス型と覚えておけば問題ありません。

 インデックス型とは、ベンチマーク(運用の良し悪しを測る基準)として掲げられたインデックス(日経平均株価などの株価指数)に連動した運用成果を目指す投資信託のこと。最初の1本として選ぶなら、1本で国際分散投資を実現できる「全世界株式インデックス」に連動するタイプをおすすめします。