「ダウの犬」理論はとっても魅力的な分散投資法

編集者O 『月間400万人が読んでる 楽天証券トウシルが作った一番かんたんな株入門』の中では、楽天証券経済研究所の窪田真之さんが執筆された「ダウの犬」戦略を紹介しました。

 これは、米国の株価指数NYダウの採用銘柄30社の中で配当利回りの高い上位10銘柄を等金額で買い、翌年以降も配当利回りの高い銘柄を組み入れ、低くなった銘柄を外して投資を続けると、NYダウを上回るパフォーマンスをあげられることが多いというものです。この「ダウの犬」戦略も、株価下落で配当利回りが上昇している銘柄も多い今、初心者の方がまねをしやすい手法といえるかもしれませんね。

トウシルT この「ダウの犬」理論に基づいて、日本で最も時価総額の大きな上位30社を組み入れた「TOPIX コア30」という株価指数の中で、配当利回りの高い上位10社に投資する手法が紹介されていますね。

 年間投資金額が最大120万円のNISA口座で購入できるポートフォリオを、参考までに掲載していますが、その利回りは5.2%に達します。株価が割安で、その分、配当利回りが高くなった超一流企業の株を1銘柄だけでなく、複数銘柄買ってポートフォリオにして長期保有する発想は、地味といえば地味ですが、資産形成の一つのやり方だと思います。

編集者O 本書に執筆していただいた公認会計士の足立武志さんも「初心者の方は損切りが苦手。損切りが苦手の人には株主配当金を重視した投資がいい。なぜなら、もし配当利回りが4%の株なら、その配当が減らなければ25年で株価のモトがとれるから」と書かれています。

 25年というとちょっと長すぎますが(笑)、高配当株を長期保有すれば、多少、株価が下落しても、毎年もらえる株主配当金でトータルの損益はいずれプラスになる、ということが起こりやすくなりそうですしね。