信用取引は箱根駅伝のようなもの?
タケル な、なるほど。
ドーシタ師範 信用取引は独特の用語が飛び交うから、あせらず覚えていけばいい。また、信用取引をスタートすることを「新規建て(しんきだて)」または「新規注文」という。新規建ては「往路」の取引だ。「復路」の取引は「返済注文」という。証券会社から借りた資金や株式を返す意味を表す言葉だな。
信用取引の一巡の流れ
タケル 株価はリアルだし、たくさん注文しようかな。
ドーシタ師範 もちろん、資金に余裕があれば注文はたくさんしてもいい。しかし、虎の巻1でも教えたが、「復路」の返済注文取引は期限がある。この管理がおろそかにならないように。あらかじめ決められた期日の前営業日までに未決済分の建玉の返済注文取引を終えなかった場合、自動的に、証券会社によって決済されることになる。
タケル わかりました。駅伝で言えば、足切りですね。
ドーシタ師範 ところで、信用取引で一番注意しなければならないのが、『[4]保証金率』だ。
タケル 『296.00%』と表示されています。
ドーシタ師範 とても重要なので、次回説明しよう。
――【5の巻】へ続く
信用取引はじめて道場
この連載では、信用取引をスタートするために必要な準備と、株式の売買一巡するために求められる知識とテクニックを身につけてもらうことを目的にしています。
「信用取引は難しくて、よく分からない」という人にもできるだけやさしく、信用取引のメリットとデメリット、そして手数料などのコスト、さらには特有の言葉遣いの解説をします。現物取引はしているけれど、信用取引はやったことがない人が自分で銘柄を選び、取引一巡するまでをナビゲートします。
そして、信用取引が力を発揮するのはどんな局面なのか、上手な信用取引の仕方などの技を主人公とともに学び、株式取引のレベルアップをしていきましょう。