まさに“終わりが始まった”コロナの時代。アフターコロナの到来は数十年後!?
7月31日(金)、WHO(世界保健機関)の事務局長であるテドロス氏は、世界中で猛威をふるう新型コロナウイルスについて、“影響は今後数十年にわたって続くだろう”と発言しました。
テドロス氏は、今後数十年にわたり、新型コロナウイルスと人類は共存することになる(ウィズコロナが続く)ことを示唆したわけです。
この発言の内容が本当であれば、人類は、本格的に、コロナ前の世界に戻ることをあきらめ、コロナとともに生きる新しい生活様式を受け入れなければならない状況に追い込まれたと言えるでしょう。
コロナが収束した後の世界を意味する“アフターコロナ”が数十年後に到来することを前提として、“コロナが終われば(アフターコロナになれば)”という、楽観論は今後数十年間、封印し、現実を見つめ続けなければならない、とも解釈できます。
ただし、この“影響”について、その範囲が、人体なのか、人間の心なのか、それらが構成する、社会なのか、経済なのかは報じられていません。ただ“影響”が続くと、報じられています。発言の主がWHOの事務局長であることから、主には人体への影響、と考えるのが妥当なのかもしれません。
この発言を耳にし、先の見えない悲観論が底流する世界が始まった、いわば“終わりが始まった”印象を抱いたのは、筆者だけではないはずです(実際にそうならないことを、強く願います)。
石油消費の本格的な回復が先延ばしになることを決定付けるような発言があったにもかかわらず、この日の原油市場も、40ドル台をはさんだ、小動きでした。“終わりの始まり”が示唆されても、原油相場は動じなかったわけです。